東京市場 午前概況 スコットランド残留濃厚でポンド大幅高、円は全面安

2014年09月19日 11:54

東京午前はポンドが大幅高。スコットランド独立の是非を問う住民投票の開票が開始されるなか、結果が伝わった行政地区で総じて独立反対が過半数を獲得したことから買い戻しが強まった。朝方から英国への残留が濃厚との調査結果を受けて買いを先行させていたが、開票作業の進展度合いを眺めながら騰勢を強めた。ポンドドルは一時1.6525ドルまで上値を拡大。一方で対ドルはポンドを除いて軟調。時間外の米長期金利が、リスク回避の巻き戻しも背景に7月上旬以来の高水準まで上昇したことがドルをサポートした。対主要通貨でのポンド高も重し。ユーロドルは1.2898ドル、豪ドル/ドルは0.8937ドル、NZドル/ドルは0.8117ドル、ドル/加ドルは1.0970加ドルまで対ドルでのレンジ下限を広げた。
 
ドル円は米長期金利の上昇や、年初来高値を更新して上げ幅を広げた日経平均の動向を受けて上伸。前日高値を上回ってストップロスの買いを巻き込むと、109円の大台を回復させて109.46円まで急騰した。クロス円もユーロ円が141.21円、豪ドル円は97.92円、NZドル円は88.92円、加ドル円は99.82円まで買われるなど円が全面安。ポンド円はポンド高と円安の両輪で一時180.72円まで大幅に上値を伸ばし、2008年10月以来の高値をつけた。
 
午後はいったん円売りの流れが落ち着くか。スコットランド問題への懸念後退でリスク回避姿勢が後退したこともドル円の上昇を後押ししたが、すでに英国への残留が既定路線として織り込まれたため上値は追いにくい。ポンドも同様に上昇の勢いが緩和しそう。開票作業は続いており、地区によっては独立賛成が多数を占める可能性もある。ヘッドラインへの敏感な反応への警戒は怠れないが、最終結果が伝わり、海外勢がこのテーマを蒸し返すかを見極めるまでは午前中のような値動きにはつながらないだろう。
 
 
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