東京市場 午前概況 ウクライナ問題でユーロ重いが円相場は平穏

2014年08月06日 12:00

東京午前の為替市場で円相場は小動き。ウクライナ問題を背景にロシアに対する経済制裁が強化されているなか、ロシアの報復措置が警戒され、株式市場を中心にリスク回避ムードはあるが、円買いは限定的だった。ウクライナに米国は軍事介入しない方針で、大規模な武力衝突が発生するリスクは限られるため、この問題はユーロ相場のテーマであるとの認識が根強い。
 
ドル円は102円半ばで推移し、昨日の東京タイムの水準でもみ合った。ユーロドルは1.3361ドル、ユーロ円は137.05円まで水準を切り下げたが、値幅は限定的。
 
ユーロ円が重く、ポンド円は173.01円、豪ドル円は95.33円まで若干下げたものの動意は鈍い。日経平均株価は5日続落して始まった後、150円超の下げ幅となった。
 
NZドルは軟調。4-6月期のNZ雇用統計は堅調な内容で、失業率は2009年1-3月期以来の低水準まで低下したが、NZ乳業大手のフォンテラが昨日発表した乳製品価格指数は下げが続いている。NZの主力輸出製品価格の下落で、NZ準備銀行(RBNZ)の利上げ休止観測が一段と高まっている。NZドル/ドルは0.8424ドルまで下落し、昨年8月以降の上昇トレンドラインや200日移動平均線を下回った。NZドル円は86.42円まで軟化。86.48円に位置している200日移動平均線でサポートされているが、今のところ目につくような反発はない。
 
東京タイム午後は、ロシアの報復措置などウクライナ関連のニュースに目を向けておきたい。時間帯的には現地から報道が入る可能性があり、市場参加者の興味を引く内容ならユーロ売りにつながるか。日経平均が一段安となるなら円買いも誘われそうだ。利上げ休止観測の拡大によるNZドル売り加速も警戒しておきたい。
 
 
 
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