本日の見通し(NY市場) 堅調地合いだが、ADP雇用統計次第で乱高下か

2014年04月02日 20:53

 本日のNY株式相場は堅調か。昨日は景気に対する楽観的な見方が広がり、S&P500が過去最高値を更新した。3月半ば以降、激しく売り込まれていたNASDAQバイオテクノロジー株指数も反発した。これが調整の終わりなのか、単なる大きく下げた後の一時的な反発に過ぎないのかについては、見極めに時間が必要かもしれない。
 
 その意味で、週末の3月雇用統計が重要なわけだが、本日は前哨戦ともいえる3月ADP雇用統計が発表される。市場予想は19.5万人増。週末の3月雇用統計の非農業者部門雇用者数の市場予想(20万人増)をわずかに下回る水準であるが、ほぼ一致しており、ADPの結果は週末に向けたセンチメントを形成する可能性は高そうだ。なお、昨日の3月ISM製造業景況指数のサブ項目である雇用指数は51.1と前月(52.3)から低下。水準としては昨年6月以来の低水準であるが、景況感の拡大・縮小の境目である50は維持した。これらの結果がすべて週末の米雇用統計を的確に予想するものではないが、ADPが下振れた場合には一応注意が必要になりそうだ。
 
 1日のNY株式相場は3営業日続伸。3月のISM製造業景況指数は予想を下回ったものの、前月から上昇。寒波に見舞われた厳冬を乗り切ったことから、経済に対する楽観的な見方が広がったことが相場を押し上げた。S&P500は過去最高値を更新。ダウ平均は前営業日比74.95ドル高い16532.61ドルで終了した。
 
 米主要株価指数は堅調に推移していた欧州株の流れを引き継ぎ、買いが先行した。3月のISM製造業景況指数が53.7と市場予想(54.0)を下回ったものの、前月(53.2)から改善したことを受け、厳冬を乗り越えて経済が底堅く推移しているとの楽観論が広がった。また、3月の国内自動車販売数が予想を上回る好調な結果となったことも相場を後押しした。
 
 NASDAQは前営業日比69.05ポイント高の4268.04ポイントとなった。S&P500は前営業日比13.18ポイント高い1885.52ポイントとなり、過去最高値を更新した。