本日の見通し(NY市場) セクターローテーションは進むのか?

2014年04月07日 22:08

本日の米株式相場は自律反発か。米3月雇用統計は市場予想を下回る結果となったが、雇用者数の増加や所得環境の改善が示されており、中身的には堅調な内容だった。失業率も前月から横ばいだったが、労働参加率は上昇している。米株式相場的には悪くない結果であったが、期待で買われてきた分、事実で売られる展開であった。比較的大きく下げた翌営業日だけに、本日は戻りを試す動きになりそうだ。
 
 目先的な材料が出尽くしたなかで、市場の関心はフェイスブックやツイッターといったこれまで大きく上昇してきたモメンタム銘柄やバイオテクノロジー株の調整がどこまで続くのかに移りそうだ。すでに米景気回復が成熟期に入り、その終わりが見えてきているのであれば、こうした動きは正当化される。ただ、米景気が底堅く推移すると見込まれるなかで、調整に過ぎない可能性も高い。今しばらく見極めが必要だろう。
 
 今週は米アルミ大手アルコアが8日の取引後に第1四半期決算を発表する。第1四半期決算発表の始まりである。また、9日には3月FOMCの議事要旨が発表される。早期利上げ観測が高まった会合だけに、議論の中身が気になる。本日は戻りを試すとみられるが、こうした材料を目先に控えており、慎重な動きにとどまりそうだ。
 
 
 4日のNY株式相場は続落。3月の米雇用統計は好感できる内容となり、序盤は買い優勢となった。しかし、材料出尽くし感が強まる中、バイオテクノロジー株やモメンタム銘柄の調整が加速。主要株価指数は引けにかけて下値を広げる動きとなった。ダウ平均は前営業日比159.84ドル安の16412.71ドルで終了した。
 
 米主要株価指数は買いが先行。3月の米雇用統計は非農業部門雇用者数が19.2万人増となり、市場予想(20.0万人増)を下回った。ただ、1月分が12.9万人増から14.4万人増へ、2月分が17.5万人増から19.7万人増へそれぞれ上方修正された。失業率は6.7%と市場予想(6.6%)よりも弱い結果だった。市場予想には及ばなかったものの、おおむね堅調な内容だった。序盤はこうしたことが好感されたが、その後は軟調。材料が出尽くしたなかで、バイオテクノロジー株やフェイスブック、ツイッターなどのモメンタム銘柄の調整が始まると、下げが加速。主要株価指数は下値を探る動きが続いた。
 
 NASDAQは前営業日比110.01ポイント安い4127.73ポイント、S&P500は前営業日比23.68ポイント安の1865.09ポイントで終了した。なお、主要株価指数の週間騰落率はダウ平均が0.55%高、S&P500が0.40%高、NASDAQが0.67%安だった。