本日の見通し(NY市場) ちょうどいい雇用統計とは?

2014年04月04日 20:38

本日のNY株式相場は3月の雇用統計に左右されることになりそうだ。市場予想の中央値をみると、非農業部門雇用者数は20.0万人増となっている。市場予想の平均値は20.6万人増となっており、-1標準偏差が18.0万人増、+1標準偏差が23.2万人増である。市場予想の最低値は15.0万人増、最高値は27.5万人増であり、テールリスクは大幅な上振れといったところである。今回は今年1、2月に米国を襲った寒波の影響からの反動増が見込まれていることも、上振れリスクを意識させるものとなっているようだ。
 
 米株式市場にとっては、市場予想周辺、すなわち±1標準偏差の内側に収まることが最も心地よい結果となるだろう。仮に市場予想の上限に近い強い結果の場合、Fedによる早期利上げ観測が頭をもたげ、債券安・株安となりやすい。逆に下限を下回るような弱い結果であると、厳冬に関係なく米経済のファンダメンタルズが弱まっていることを連想させ、債券高・株安の結果を招く可能性が高い。いずれの結果になるかは不透明だが、足元の低ボラティリティのじり高相場が続くか否かの分水嶺の一日となりそうだ。
 
 
 3日のNY株式相場は5営業日ぶりに反落。4日の3月雇用統計を控え、利益確定の売りが優勢。様子見ムードとなるなか、主要株価指数は終始上値の重い動きとなった。経済指標は全般的に市場予想を下回った。ダウ平均は前営業日比0.45ドル安い16572.55ドルで終了した。
 
 米主要株価指数は売りが優勢に。寄り付きこそ高めに始まり、ダウ平均が一時16604.15ドルと取引時間中の過去最高値を更新した。その後は明日4日の3月雇用統計を控えて模様眺めに転じると、利益確定の売りが優勢になった。こうした中、フェイスブックやツイッターなどのモメンタム銘柄の下落やバイオテクノロジー株の軟調が目立った。
 
 NASDAQは前営業日比38.72ポイント安の4237.74ポイント、S&P500は前営業日比2.13ポイント安い1888.77ポイントで終了した。