本日の見通し(東京市場 為替) ドル安・円高地合い継続、中国指標に注目

2014年04月11日 08:00

 NYタイムは、米市場での金利低下や株価の大幅下落によるドル安、リスク回避的な市場動向や日経平均先物の低下を受けて円買いが進んだ。ドル円は3月19日以来の安値となる101.33円まで下落し、ユーロドルは一時1.3900ドルまでドル安・ユーロ高となった。
 今週は注目度の高い経済指標の発表はなかったものの、イベントをこなしながら週を通してドル売り・円買いの流れが続いた。黒田日銀総裁の会見で、日銀による早期追加緩和の思惑が後退したことを背景とした円の買い戻し、米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録公表を受けた米利上げ時期の前倒し観測後退によるドル売り、3月の中国の輸出・輸入が市場予想を大幅に下回り、中国景気鈍化への懸念からリスク回避のムードが強まったことなどを背景に、ドル円は先週末の104円前半から昨日の海外市場で101円前半までドル安・円高が進んだ。週末の本日もこの地合いを引き継ぎそうだ。また、プーチン露大統領が、ウクライナがガス料金を滞納している問題で、同国向けのガス供給を止める可能性があると警告したと報じられ、同国経由でガスを購入している欧州諸国の経済に混乱を与えるとの懸念も、ドル円の重しとなりそうだ。東京タイムでは、中国の消費者・生産者物価指数の発表が予定されている。