本日の見通し(東京市場 為替) ドル全面安でドル円は伸び悩む展開か

2014年04月10日 08:02

 NYタイムではドル売りが優勢となった。FOMC議事録でイエレンFRB議長が以前に言及したQE終了の6カ月後に利上げが開始されるような言質を含む議論は確認されなかった。米金利は2.72%付近から一時2.672%まで急低下し、ドル円は102円付近から101.72円まで下落した。ドルは主要通貨に対し売りが強まり、ユーロドルは1.3867ドル、ポンドドルは1.6801ドル、豪ドル/ドルは0.9399ドルまで上値を伸ばした。
 東京タイムのドル円は前日に続き、101円後半から102円前半のレンジで方向感に鈍い展開が予想される。米株の続伸はドル円の下支えとなりそうだが、全体的にドル売りの流れが強まったことから上値も重くなっている。また、8日の黒田日銀総裁の記者会見を受けて日銀による追加緩和への思惑が後退したことから、足もとでは円を積極的に売り進める材料にも乏しい。3月の連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録では、ほぼ全員の参加者が「現在の超低金利を2015年まで維持するのが妥当」と判断した。3月のFOMC終了直後にイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言を受けて早期利上げ観測が強まっていたが、議事録がハト派寄りの内容でドルが弱含んだ。東京タイムでは、豪3月雇用データの発表が予定されている。予想とのかい離が大きな結果となれば、豪ドル主導で動意づく可能性もありそうだ。