停戦早くも危機 親ロ派攻撃、ウクライナ兵11人死亡

2014年09月07日 02:38

停戦が発効したウクライナ東部ルガンスク州で5日夜から6日未明にかけ、親ロシア派が待ち伏せ攻撃を仕掛け、少なくともウクライナ兵11人が死亡した。政府軍の話としてインタファクス通信が伝えた。親ロ派も攻撃を確認し、ウクライナ兵の死者は35人に上ると主張した。
 
5日午後6時(日本時間6日午前0時)に発効した停戦は事実上、早くも危機にひんした。しかし、ロシアのプーチン大統領とウクライナのポロシェンコ大統領は6日、電話で会談し、「停戦は順守されている」との認識を共有。破綻の危機にはないとアピールし、停戦維持に努力する姿勢を強調した。
 
政府軍と親ロ派は6日、相手が停戦合意に違反して一部で攻撃を続けていると主張し、非難合戦を繰り広げた。停戦合意で双方の完全撤退が見送られたことが背景にある。
 
ウクライナ国家安全保障・国防会議のルイセンコ報道官は記者会見で「停戦発効後、国際空港を含むドネツク州各地で親ロ派からの銃撃が計10回に上った」と明らかにした。
 
ロシア通信によると、親ロ派「ドネツク人民共和国」で首相を自称するザハルチェンコ氏は、ドネツク州で6日朝に2回銃撃があったと主張。「停戦は全く順守されておらず、完全順守について話すのは時期尚早だ」と語った。親ロ派は停戦破棄も示唆している。 【モスクワ時事】
 
 
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