ロンドン市場 午前概況 MPC議事録で、ポンド売り

2015年01月21日 19:55

ロンドンタイム午前の為替相場ではポンドが軟調。1月開催分のイングランド銀行金融政策委員会(MPC)議事録が公表され、ウィール委員と、マカファティ委員が利上げ主張を取り下げたことが明らかになった。両氏は昨年8月から利上げを主張してきたが、原油安などを背景にインフレ見通しが芳しくない中、利上げ主張を取り下げた。早期利上げへの期待感は一段と後退しポンドは売りで反応した。ただ、同時に発表された雇用データでは、英11月ILO失業率(3カ月)が市場予想の5.9%に対し5.8%になるなど、雇用の改善傾向が続いていることが示され、ポンドの下押しは限られた。ポンドドルは1.5077ドルまで下げ幅を拡大し、ポンド円は177.48円まで弱含んだ。
 
ドル円は117円後半で小動き。黒田日銀総裁が記者会見で「超過準備の付利引き下げに関する議論はまったく行っていない」と発言し、ドル円は一時117.30円まで弱含んだ。ただ、一次産品価格の変動で物価目標を変更する意図はなく、2%物価目標の達成が困難と判断すればちゅうちょなく金融政策を調整する決意を改めて強調したこともあり、円買いは失速。クロス円は重い動きで、ユーロ円は135.84円、豪ドル円は96.22円、NZドル円は89.76円、加ドル円は97.14円まで下値を広げた。対ドルではまちまち。明日に欧州中央銀行(ECB)理事会を控え、ユーロドルは1.15ドル後半でもみ合い。オセアニア通貨は小じっかり。豪ドル/ドルは0.8234ドル、NZドル/ドルは0.7680ドルまで小幅高となった。
 
スイスフラン(CHF)は堅調。特段の材料は見当たらないが、今週に入ってもボラティリティの高い相場展開が続いている。ドル/CHFは0.8634CHFまでドル安・CHF高が進み、CHF円は134.13円を安値に136.38円まで反発した。