ロンドン市場 午前概況 CHFが暴騰、SNBの上限撤廃で ドル円は下落

2015年01月15日 21:31

ロンドンタイム午前の為替相場では、スイスフラン(CHF)が大幅急上昇。スイス国立銀行(SNB)が、対ユーロでの上限1.20CHFを撤廃したことが、CHF買いを加速させた。SNBはあわせて、中銀預金金利をこれまでの-0.25%から-0.75%に設定することも決めた。ターゲットとなる3カLIBORの目標レンジは、-0.75% - +0.25%から-1.25% - -0.25%へシフトさせた。昨年12月18日に利下げを実施したばかりだが、市場の不意を付く、2カ月連続の緩和となった。ただ、市場は上限撤廃の方に大きく反応した。取引が成立したかどうかは不明だが、ドル/CHFは0.7406CHFと2011年8月以来のCHF高となったほか、CHF円は155.37円まで上昇した。

CHF高を受けて、ユーロドルは2003年11月以来の安値となる1.1580ドルまで急落。他通貨も、対CHFでの下落が重しとなり、ポンドドルは1.5161ドル、NZドル/ドルは0.7705ドル、ドル/加ドルは1.1996加ドルまで他通貨安・ドル高に振れた。ただ、取引一巡後はCHFの上昇が緩んだほか、米金利低下に伴うドル売りも手伝って、各通貨とも小幅に下げ幅を縮めた。

ドル円は下落。ユーロ円が135.80円まで急落した流れに連動して、116.63円まで下落。その後は、いったん117円付近まで戻した。ただ、117円台での定着がままならないなか、1.17%台へ低下した米長期金利が重しとなり、116.28円まで下げ幅を広げた。クロス円では、ポンド円が177.09円、豪ドル円が95.20円、NZドル円が90.25円、加ドル円が97.20円まで下げる場面があった。