ロンドン市場 午前概況 関係筋の追加緩和否定的な発言で、急速な円買い
2015年02月12日 20:27
ロンドンタイム午前の為替相場では円が急騰。一部通信社が日銀関係者の話として、10月の追加緩和は逆効果だったとし、緩和政策による円安が消費マインドの悪化を招いていると報道したのが背景。120円前半で底堅く推移していたドル円は一時118.60円まで急落した。短期的なロングが巻き戻しを強いられる格好となった。クロス円も全面安。ユーロ円は134.71円、スイスフラン円は128.12円まで下押し、豪ドル円は91.28円、NZドル円は87.28円まで一段安。その後はドル円が119円後半に持ち直した動きを受けて、クロス円も下げ幅を縮小して推移。
英四半期インフレ報告の公表を受けて、ポンドは買いで反応。同報告では、2年以内にインフレ率を2%に回帰する政策を設定するとした。前回はインフレ率は3年かけて2%の目標に回帰するとしたが、今回は2年後に2%に達するとインフレ見通しを上方修正した。カーニーBOE総裁は「われわれの次の行動は恐らく利上げになるだろう」、「BOEは必要に応じた刺激策を有している」と利上げに前向きな姿勢を示した。ポンドドルは1.5343ドルまで高値を更新した。ポンド円は円の急騰を受けて一時181.10円まで下押したが、一転して183.86円まで高値を更新した。
ユーロドルは1.1355ドルを頭に1.13ドル前半で動意は限定的。プーチン露大統領の「2月15日からのウクライナ停戦で合意した」との発言を好感した買いも見られたが、上値は重い。この日の独1月消費者物価指数(CPI)の確報値は、前月比・前年比でともに速報値から下方修正され、ユーロ圏12月鉱工業生産も市場予想を下回ったが反応は鈍い。また、豪ドル/ドルは0.76ドル後半まで持ち直し、NZドル/ドルは0.7379ドルまで小反発した。
また、原油価格の反発を受けて加ドルは買い戻しが優勢。ドル/加ドルは1.2545加ドルまでドル売り・加ドルの買い戻しが進み、加ドル円は94.39円を安値に95.47円まで持ち直した。