ロンドン市場 午前概況 英インフレ報告を背景に、ポンド急落

2014年08月13日 20:12

ロンドンタイム午前の為替相場では、ポンドが急落。この日発表された英6月ILO失業率(3カ月)は市場予想通りの6.4%、英7月失業者数は市場予想比改善の-3万3600人となるなど、英雇用データは英雇用の好調を示す結果となった。ただ、4-6月期賃金は前年比で市場予想の-0.1%に対し-0.2%と、四半期ペースでは約5年ぶりの減少となった。この結果を受けてポンドは弱含み、その後に発表された英四半期インフレ報告を受けて売りが加速。同報告で、「余剰能力の規模は対GDP比で約1%」と、前回の1.0-1.5%からやや縮小したことを受けてポンドは一瞬買いが先行したが、10-12月期賃金上昇率見通しを従来の2.50%から1.25%に下方修正されたのが嫌気されて急落した。賃金の伸びが予想以上に鈍化しており、今年10-12月期での利上げ期待感が後退した。ポンドドルは1.6844ドルを頭に1.6709ドルまで下押し6月4日以来の安値をつけたほか、ポンド円は172.60円から171.21円まで急落した。カーニーBOE総裁は、経済が正常化すれば、政策金利の上昇が必要と述べ、ポンド高は英経済にとって向かい風との認識を示した。
 
ユーロも上値の重い動き。ギリシャ4-6月期GDPは前年比で市場予想の-0.5%に対し、-0.2%にとどまったが、6月のユーロ圏鉱工業生産は予想外のマイナスで、前月比-0.3%となり、ユーロドルは1.3342ドルまでじり安。ユーロ円は円安の流れを受けて底堅く推移も、上値は136.92円までと、小幅高にとどまった。ドル円は米長期債利回りの上昇や欧州株・大阪225先物の上昇を支えに、足もとの抵抗として意識された200日移動平均線をこなすと、102.52円まで上値を伸ばした。また、オセアニア通貨は堅調な動きで、豪ドル円は95.28円、NZドル円は86.50円まで一段高となり、豪ドル/ドルは0.9299ドル、NZドル/ドルは0.8444ドルまで上値を伸ばした。
 
 
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