ロンドン市場 午前概況 欧州通貨高を通じてドルが全面安

2014年05月06日 20:22

ロンドンタイム午前は欧州通貨が堅調。ユーロはスペインを皮切りに、発表されたユーロ圏各国の4月サービス業PMIが市場予想を上回ったことが好感された。ユーロドルは目先の上値めどだった4月の高値1.3906ドルを上回ると、ストップロスの買いをこなしながら1.3939ドルまで上昇。3月18日以来の高値をつけた。独の同指標は速報値から小幅に下方修正されたが、下押しもほとんどなくその後も堅調な地合いを継続させた。ユーロ円も142.10円まで連れ高で推移した。ポンドも一段高に。英4月サービス業PMIは58.7と、予想の57.8を上回って昨年10月以来で初めて前月から上昇。直近高値を上抜けると、1.6973ドルまで上げ幅を拡大させ、2009年8月以来の高値を塗り替えた。ポンド円も172.95円までレンジ上限を拡大させた。
 欧州通貨高を通じて、他通貨も対ドル・対円で買いが優勢に。NZドル/ドルは0.8747ドル、ドル/加ドルは1.0931加ドルまで対ドルで下値を切り上げた。NZドル/ドルは2011年8月以来の高値をつけた。豪準備銀行(RBA)理事会の声明を受けて下落した豪ドル/ドルも、0.9343ドルまで上昇して高値を更新した。時間外の米長期金利は2.62%前後まで上昇したが、独・英の金利上昇が目立つ格好となりドル買いはみられなかった。ドルインデックスは昨年10月下旬以来の水準となる79.156まで低下。クロス円も豪ドル円が95.15円、NZドル円が89.12円まで日通しの高値を更新。ドル円はクロス円の上昇による円売りに支えられながらも、ドル売りの強まりに押されてじり安。前日安値を割り込んで101.81円まで下値を広げた。