ロンドン市場 午前概況 欧州の成長鈍化懸念で、ユーロ安・円高

2014年10月14日 20:01

ロンドン午前の為替市場は、欧州通貨中心にリスク回避の円高・ドル高に。独10月ZEW期待指数が予想に反し-3.6へ低下したほか、ユーロ圏8月鉱工業生産も前月比-1.8%となり、域内の経済成長に対する不安が強まったことが要因。ユーロドルは1.2640ドル、ユーロ円は135.11円と昨年11月以来の水準まで下押しした。
 
弱いZEW期待指数を受けて、独7-9月期GDPがマイナスとなりリセッション(景気後退)入りするのではとの不安も、ユーロの上値を圧迫した。また、ユーロ圏10月ZEW期待指数は+4.1と前回の+14.2から大きく落ち込み、約2年ぶりの低水準となった。
 
ポンドも軟調。英消費者物価指数(CPI)が+1.2%となり、2009年9月以来の低い伸びとなったことで、イングランド銀行の早期利上げ期待が後退した。ポンドドルは1.5940ドル、ポンド円は170.34円まで下落した。
 
他通貨も対ドル・対円でさえない展開に。弱めのユーロ圏指標が世界の成長鈍化懸念を誘い、豪ドル/ドルは0.8717ドル、NZドル/ドルは0.7843ドル、ドル/加ドルは1.1259加ドルまで資源国通貨売りが強まったほか、ドル/スイスフラン(CHF)は0.9555CHFまでドル高・CHF安が進んだ。クロス円も軟調で、豪ドル円は93.19円、NZドル円は83.82円、加ドル円は94.91円、CHF円は111.86円まで下落。CHF円については2月以来の水準となる。
 
107.32円までレンジを切り上げたドル円も、景気減速に伴う円買いの流れに押されて106.80円台まで反落した。米長期金利が一時2.2%割れまで下げたことも、上値を重くした一因。ただ他通貨でドル高に振れたことから、ドル円の下げ幅は限定的だった。
 
 
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