ロンドン市場 午前概況 日銀めぐり円高、原油安で加ドルは対ドルで今年安値を更新

2014年12月12日 20:47

ロンドン午前の為替市場は円高・ドル安に傾いた。欧州株が軒並み1%超下落したほか、米長期金利が低下するなど、リスク回避的な流れが意識された。また、一部報道が、18-19日の日銀金融政策決定会合で、「追加緩和が見送られる見通し」、「日銀がさらなる緩和には慎重である」と関係者の話しとして伝えたことで、円ショートポジションを巻き戻す動きが強まった。
 
ドル円は118.06円、ユーロ円は146.96円、ポンド円は185.61円、豪ドル円は97.84円、NZドル円は92.28円まで下げ幅を拡大した。ドル円が大台割れを回避したことで、取引一巡後は円買いの勢いは和らいだが、週末の衆院選を控えて積極的な円売りも見送られ、円は本日の高値圏で推移した。また、取引が薄いなかで、値段が飛びやすい状況は本日も続いている。
 
他通貨はドルに対して強含んだ。ユーロドルは1.2454ドル、ドル/スイスフラン(CHF)は0.9643CHF、豪ドル/ドルは0.8299ドル、NZドル/ドルは0.7840ドルまでドル安推移。ポンドドルは、対ユーロでのポンド安が影響して上値の重さを意識しながらも、1.5695ドルを安値に1.57ドル前半までもち直した。本日発表されたユーロ圏10月鉱工業生産・前月比は+0.1%と、市場予想を下回ったが、市場への影響は限定的だった。
 
こうした中、加ドルは軟調推移を続けた。引き続きさえない原油価格の動向が意識されて、ドル/加ドルは1.1579加ドルまで今年の加ドル安水準を更新した。また、加ドル円は円買いの影響も加わって102.19円まで下押しした。