ロンドン市場 午前概況 失業率改善もポンドの上昇は限定的

2014年10月15日 20:46

ロンドン午前の為替市場は、手掛かりが少ない中で各通貨とも前日終値を中心に限られたレンジで振幅。ただ、米テキサス州で別の医療関係者がエボラ失血熱感染したとのニュースが伝わるなど、リスク回避ムードは依然としてくすぶった。
 
序盤こそ本邦株価が堅調だった流れを受けて円売りが先行した。ドル円は107.50円、ユーロ円が136.06円、スイスフラン(CHF)円が112.67円、豪ドル円は94.01円、NZドル円は84.42円まで円安が進んだ。しかし、欧州株がさえない流れとなったほか、もち直し気味に推移していた米長期金利が低下に転じたことで、円売りの勢いは限られた。
 
ポンドは小幅上昇。本日発表された雇用指標が強かったことがポンドを下支えした。しかし、同時に改善ペースが減速しつつあるとの受け止め方も浮上し、ポンド買いの勢いは限定的だった。ポンドドルは指標発表後に1.5939ドルまで上昇幅を拡大した後は、1.59ドル前半で伸び悩んだ。ポンド円は指標発表前に171.15円まで水準を上げた後は170円半ばから後半で推移した。
 
9月の英雇用統計は、失業率が2.8%と2008年8月以来の水準へ改善し、失業者は1万8600人減少した。しかし、前月の3万3200人(3万7200人から修正)からは減少幅が縮小。また、国際労働機関ベースの雇用者増減数も、改善傾向が鈍った。
 
加ドルは軟調。対ドルで足もとの加ドル安水準を割れてきたことで売りが活発化。ドル/加ドルは1.1350加ドルに観測されたバリアオプションを試す流れが強まると、1.1375加ドルまで加ドル安が進行。序盤に94.96円まで上伸した加ドル円も、94.23円まで下落幅を拡大した。その他では、ユーロドルが1.2669ドルまでレンジ上限を広げたが、値幅は限定的だった。
 
 
 
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