ロンドン市場 午前概況 円高・ドル安、ドル円は116円前半に

2014年12月16日 20:52

ロンドンタイム午前の為替相場は円高・ドル安。原油安を背景としたリスク回避の動きが継続。ロシア中銀が大幅な利上げに踏み切った効果は一時的でロシアルーブルの下げがとどまらず、インドやインドネシアがドル売り介入を実施するなど新興国リスクも警戒される中、リスク回避の円買いが継続。売りが先行した欧州株の動きや米長期債利回りの低下を眺めながらドル円は116.22円まで下げ基調を加速させ、11月17日以来の安値をつけた。また、スイスフラン(CHF)円は120.92円、豪ドル円は95.86円、NZドル円は90.12円まで一段安となったほか、加ドル円は99.79円まで下げ幅を拡大し、11月5日以来の100円大台割れを示現。
 
ユーロドルは反発。本日から始まった米連邦公開市場委員会(FOMC)に向けた調整のドル売りが優勢となる中、本日のユーロ圏景況指標がおおむね良好な結果となったこともユーロの買い戻しを後押した。主要国のPMI景況指標は強弱まちまちとなったものの、ユーロ圏12月PMIは総じて市場予想を上回り、独・ユーロ圏ZEW景気期待指数も市場予想を大きく上回った。ユーロドルは1日以来の1.25ドル大台を回復すると、1.2529ドルまで上値を伸ばした。ユーロ円は145.21円を安値に145円後半に持ち直した。さえない英消費者物価指数を受けてポンドは売りを先行させるも反発。ポンドドルは1.5612ドルから1.5725ドルまで持ち直し、ポンド円は181.63円を安値に183円前半まで下げ幅を大きく縮小した。英11月消費者物価指数は前年比+1.0%にとどまり、2002年9月以来の低水準となった。
 
また、ドル全面安の流れを受けて、豪ドル/ドルは0.8274ドル、NZドル/ドルは0.7801ドルまで買われたほか、ドル/加ドルは1.1633加ドルまで加ドルの買い戻しが進んだ。