ロンドン市場 午前概況 円は対ドルで101.47円へ上昇、ドル高調整で

2014年05月29日 20:19

ロンドン午前の為替市場はドル安。米長期金利が昨年7月以来の水準となる2.42%付近へ低下する中で、昨日のドル高の流れが巻き戻された。NYタイムに発表される米1-3月期GDP・改定値が、速報値から下方修正されるとの見通しも、ドルのポジション調整を誘った。
 ドル円は、昨日安値を下回って101.47円まで下げ幅を拡大した。白井日銀委員が自分の見通し通りなら、現行政策が維持される旨の発言をしたことも、ドル円の重しとなった可能性はある。
 ユーロドルは下げ一巡後に高値を更新。ユーロ円が短期的な下値めどとされた21日安値の138.15円を割り込んで、2月6日以来となる137.98円まで下押ししたことに圧迫され、ユーロドルも1.3586ドルまで売りが先行した。しかし、その後は為替市場全体がドル安に傾いたことから切り返し、本日高値となる1.3624ドルまで反発した。序盤の円買いを誘った感のあるユーロ円も、ユーロドルの上昇幅拡大を手がかりに下げ一巡後は138円前半までもち直した。
 その他の通貨もユーロとほぼ同じ展開。ポンドドルは1.6693ドルまで下落後に1.6741ドルまで上昇し、ポンド円は169.55円を安値に169円後半へ水準を戻した。ウィール英MPC委員が、英FT紙で「利上げはむしろ早めのほうがいいのでは」と述べたことが、焼き直されたことも、ポンドを下支えしたもよう。また豪ドルは堅調。東京タイムに、2014-15年度の設備投資見通しが上方修正されたことが尾を引き、豪ドル円は94.61円、豪ドル/ドルは目先のレジスタンスをこなして0.9313ドルまで上昇した。