ロンドン市場 午前概況 今日もユーロは底割れ回避だが、反発も見られず

2014年06月03日 21:56

ロンドン午前は英建設業PMIやユーロ圏消費者物価指数(HICP)をめぐって欧州通貨がやや動意付いた。
 
 今週の欧州中央銀行(ECB)理事会を控え、注目の追加緩和の内容に強く影響するHICPは前年比+0.5%と市場予想を下回った。ディスインフレ傾向が引き続き色濃く、追加緩和を支持する。ただ、HICPの弱さは昨日の独消費者物価指数から想定済みで、ユーロ売りの流れは形成されなかった。現状で予想されている以上の積極的な追加緩和策は想起されていない。
 ユーロドルは先月29日の安値に並ぶ1.3586ドルまで下げた後、1.3614ドルまで切り返した。時間足ではダブルボトムを形成しつつある。ユーロ円は139.11円まで下落後、139.43円まで反発。
 
 ポンドは英建設業PMIの発表を前に思惑的なポンド買いが入った。結果は4カ月連続の低下で市場予想も下回ったため、発表後のポンドは伸び悩んでいる。
 ポンドドルは1.6782ドルまで上昇後、1.67ドル半ばへと失速。ポンド円は171.82円の高値から171円半ばへと押し戻された。
 
 オセアニア通貨は下落の反動から買い戻しが優勢。高値圏からの調整局面にあるNZドル/ドルは昨日3月以来の安値を更新している。豪ドル/ドルは0.9287ドル、NZドル/ドルは0.8477ドル、豪ドル円は95.07円、NZドル円は86.75円まで水準を切り上げた。
 
 ドル円は102円前半で高止まり、東京タイムからのレンジを維持。低下していた米長期債利回りは先週29日以降戻りを試しており、ドル円のサポートとなっているものの、機敏なドル買いは見られない。