ロンドン市場 午前概況 リスク回避の円買い進む 伊は景気後退

2014年08月06日 20:56

ロンドン午前の為替市場はリスク回避の円高・ユーロ安が強まった。ロシア軍によるウクライナへの直接介入が警戒されるなど、ウクライナをめぐる緊張が高まったほか、ユーロ圏経済に対する不透明感が増したことが背景。関連市場では、欧州の主要な株価指数が軒並み1%超下落したほか、安全資産である米国債への資金シフトが観測された。
 
本日発表された経済指標では、独6月製造業受注が前月比・前年比とも市場予想に反して大幅マイナスとなり、ウクライナをめぐる地政学的な緊張が経済に影響していることが示唆された。またイタリアでは、4-6月期国内総生産(GDP)が2四半期連続でマイナス成長となり、景気後退(リセッション)局面となるなど、ユーロ圏経済への不安感が広がった。
 
ユーロドルは、独やイタリアの指標結果を受けて上値が重くなる中、ロシア軍がウクライナ国境に集結しつつあるとの一部報道も加わって、ユーロドルは1.3333ドル、ユーロ円は136.44円まで下げ幅を拡大した。
 
ユーロ円の下落を通じて円買いが進んだことから、ドル円は102.30円、ポンド円は172.15円、スイスフラン(CHF)円は112.27円、豪ドル円は95.13円、NZドル円は86.30円、加ドル円は93.14円までそれぞれ安値を塗り替えた。ポンド円は、予想を下回る英6月鉱工業生産や同製造業生産を受けて、イングランド銀行による早期の利上げ期待が後退したことも、上値を重くした。
 
ドルストレートもさえない展開に。ポンドドルは1.6822ドル、豪ドル/ドルは0.9292ドル、ドルCHFは0.9115CHF、ドル/加ドルは1.0986加ドルまで他通貨安・ドル高が進んだ。
 
 
 
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