ロンドン市場 午前概況 ユーロ高・円高 ユーロ圏PMIは好調な内容に

2014年04月23日 19:54

ロンドン午前は、早朝にストップロスの買いをこなして上振れたユーロドルが、仏PMIの鈍化を嫌気していったん失速した。しかし、独・ユーロ圏の同指標が総じて好調な結果となるなか、欧州中央銀行(ECB)による追加緩和への期待がいく分後退したことも支えとなったようで、反発に転じると上値を伸ばした。ユーロ圏4月総合PMI・速報値は54.0と、2011年5月以来の高水準を示現。ウクライナ情勢の緊迫化を背景に、4月は株安や債券高などリスク回避傾向が強まる局面もあったが、域内の景気回復見通しも背景に景況感に底堅さが確認できた。ユーロドルは1.38ドル前後への下振れを挟みながら1.3855ドルまで上昇。17日以来の高値を塗り替えた。
 ユーロ上昇に加えて円高の動きも顕著に。ドル円はユーロ上昇にともなう相対的なドル安地合いのなか、持ち直していた米金利が再び低下へ転じたことも重しとなった。足元、押し目もなく下値を切り上げていた動きの反動もあって短期筋からの手仕舞いも加速。ストップロスを巻き込みながら102.17円まで下値を拡大した。ポンド円は171.51円、豪ドル円は94.83円、NZドル円は87.78円まで一段安。ユーロ円は早朝につけた142.01円を高値に、PMIの結果を受けて上下しながら戻りを試していたが、円高が強まると141.39円まで急落して安値を塗り替えている。
 そのほかでは、ポンドドルが1.6782ドルまで下落。ユーロポンドでのユーロ高・ポンド安に上値を圧迫されると、さえない英製造業受注指数の結果も嫌気された。イングランド銀行金融政策委員会(MPC)議事録では、新興国や中国の景気減速と、ユーロ圏の低インフレに対する警戒があった。英国の短期的なインフレ圧力は抑制されているとし、ロンドンの住宅価格の上昇に言及はあったが、総じて慎重な見方が示された。豪ドルは豪消費者物価指数の予想比悪化が尾を引くなか、対円の下落やユーロ/豪ドルでのユーロ一段高が戻りを抑えた。豪ドル/ドルは0.9271ドルまで下値を拡大。NZドル/ドルも0.8586ドルまで売られた。
 
ENOTECA Online(ワイン通販 エノテカ・オンライン)