ロンドン市場 午前概況 ユーロ軟調、対ドルで4/7以来の低水準へ

2014年05月13日 20:35

ロンドン午前の為替市場は、ユーロが幅広い通貨で弱含み。ユーロ圏経済の先行き懸念が意識されたほか、6月のECB理事会で緩和に踏み切ることへのハードルが下がりつつあるとの思惑が重しとなった。また、欧州経済への期待が後退して株価上昇の流れに調整が入ったことから、円が買い戻される場面もあった。
 ユーロドルは、短期的な支持線だった90日移動平均線を割り込んで1.3705ドルと、4月7日以来の水準まで下げた。またユーロ円は、株高を受けた円安地合いが尾を引き140.95円まで水準を上げた後に140.20円まで反落した。
 本日発表された独5月ZEW景気期待指数は33.1、市場予想40.0を大きく下回ったほか、ユーロ圏5月ZEW景気期待指数は55.2と前回の61.2から低下した。独は5カ月連続、ユーロ圏は4カ月連続で前月分を下回った。また、独連銀が6月に公表されるECBのスタッフ予想で2016年のインフレ見通しが低いようなら、追加緩和措置を支持するのではとのニュースが流れた。
 ユーロ下落に引っ張られて、欧州通貨は全体的に軟調。ポンドドルは1.6826ドル、ドル/スイスフラン(CHF)は0.8906CHF、ポンド円は172.04円、CHF円は114.83円までそれぞれ欧州通貨安が進んだ。
 ドル円も買い一巡後に押し戻された。序盤に102.37円までレンジ上限を広げたが、株価の上昇が一服したほか、米長期金利が一時2.63%台まで下げたことが重しとなり、102.20円付近まで上値を切り下げた。とはいえ、独連銀の話題で欧州株の下げ幅が限られたことから、リスク回避的な流れは限定的だった。
 
 
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