ロンドン市場 午前概況 ユーロ底堅い、物別れは重しとならず

2015年02月17日 20:37

ロンドン午前の為替市場では、ユーロに買い戻しが入った。ギリシャの債務問題に関する協議が物別れに終わり、明日の緊急流動性支援(ELA)延長を問う欧州中央銀行(ECB)の採決は懸念要因だが、神経質な展開にはなっていない。ユーロドルは1.1414ドル、ユーロ円は135.71円まで上昇した。2月以降のレンジ内ながら、原油価格が堅調に推移し世界的な低インフレ見通しがやや調整されたことが、欧州通貨や資源国通貨を支援した。米国は原油安の動向にあまり左右されずに利上げ開始に近づいている一方で、他の主要国は原油安による低インフレ見通しを背景に緩和方向を見つめている。ドル/加ドルは1.2373加ドルまで加ドル買いが優勢となっている。豪ドル/ドルは0.7825ドル、NZドル/ドルは0.7538ドルまで高値を更新。
 
英インフレ指標の発表を控えてポンドドルは1.5336ドルまでポンド売りが優勢となった後、1.5398ドルまでポンド買いが巻き返した。英消費者物価指数(CPI)は統計開始以来の最低水準を記録したが、原油安を背景としたインフレ鈍化はある程度織り込み済み。
 
ポンド円は183.05円、加ドル円は96.06円、豪ドル円は93.03円、NZドル円は89.63円まで上昇。ギリシャを取り巻く不透明感はリスク回避につながっていない。主要な欧州株価指数は下げ渋り、英FT100はプラス転換している。円安・ドル安のなかでドル円は118.92円まで上昇した。相対的に円売り圧力のほうが優勢。米長期債利回りは連休明けの下げをほぼ消した。