ロンドン市場 午前概況 ユーロ底堅い、ユーロ圏インフレ率は想定内

2014年04月30日 20:59

ロンドン午前はユーロがしっかり。注目されたユーロ圏4月消費者物価指数(HICP)・速報値は前年比+0.7%と市場予想の伸びに届かなかったが、昨日の弱い独消費者物価指数からすると想定内だった。ユーロ売り一巡後は買い戻しが入り、1.38ドル割れでの底堅さがあらためて印象付けられた。ユーロ圏HICPはディスインフレ傾向を続けているものの、来週の欧州中央銀行(ECB)理事会で利下げや不胎化オペの停止など追加緩和が早急に決定されるような結果ではないと受け止められたようだ。
 円相場は日銀の展望リポートや黒田日銀総裁の会見をこなした後、円買いが後退。黒田日銀総裁は追加緩和に関してこれまでどおり言質を与えず、展望リポートや総裁の会見内容に手がかりは乏しかった。
 ユーロドルは1.3771ドルまで下げた後、1.3838ドルまで反発。ユーロ円は141.13円の安値から141.92円まで切り返した。ユーロ圏HICPを嫌気したユーロ売りは一時的。
 ポンドドルは1.68ドル前半で小動き。NYタイム以降も注目イベントが続くため模様眺めムードが強い。
 ドル円は102.60円付近までじりじりと戻している。東京タイムでの下げ幅をほぼ帳消しにした。ポンド円は172.50円付近、加ドル円は93.60円付近で戻り歩調を続けている。
 オセアニア通貨は対円・対ドルでもみ合い。豪ドル/ドルは0.9296ドルまで上昇後に伸び悩み。NZドル/ドルは0.85ドル半ばでこう着。豪ドル円は95円前半、NZドル円は87円後半で方向感が薄い。