ロンドン市場 午前概況 ユーロやポンドに動意も模様眺め雰囲気強い

2014年06月17日 20:00

ロンドン午前の為替市場は、ユーロやポンドに瞬間動きがみられたが、米イベントを控えるなかで、参加者の動意を促し続けるような材料はなく、全体的には落ち着いた展開となった。本日発表された英国の物価指標では、英5月消費者物価指数が前年比で+1.5%と、4月の+1.8%から低下。4年半ぶりの低水準となった。その他の、インフレ指標も鈍化傾向が続いた。一方で、ドイツの欧州経済研究センター(ZEW)が発表した景況感指数はおおむね好調。独6月ZEW景気期待指数が29.8と、市場予想35.0を下回ったが、ユーロ圏の同指標は58.4と5月実績55.2から拡大した。発表元のZEWは「ECBによる包括的な緩和策が期待感に好影響を与えている」との見解を示した。
 ユーロは買い先行。英物価指標の低下を受けてポンド売りが進んだ反動から、ユーロドルは1.3580ドル付近まで反発した。ユーロ円は138.55円までレンジ上限を広げた。しかし、英国とユーロ圏の金融政策の向きが違うなかで、一方向に取引が進む感じでもなかった。取引一巡後は、ユーロドルは1.3560ドル付近へ下げ、ロンドンタイム以降の上昇幅を失った。ユーロ円も138.30円付近へ押し戻された。一方で、ポンドドルは売りが先行。インフレ指標を受けて1.6938ドルまで低下した後に、1.6970ドル付近へ反発。ポンド円は、173.30円までの戻りを試した後に、172.84円までの反落を経由して137円台へ戻すなど、173円を中心に振幅した。
 豪ドルは下げ渋る。ややハト派寄りと受け止められた豪準備銀行の議事録公表後の豪ドル売りは一服。豪ドル/ドルは0.9339ドルを安値に0.9360ドル付近、豪ドル円は95.20円を底値に95.50円付近へ戻して下げ渋った。
 この間、ドル円は102.00円近辺で上下動。米イベントを前に積極的な取引は取引が控えられたことから、動意は鈍かった。
 
 
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