ロンドン市場 午前概況 ユーロは軟調、理事会への思惑が上値を抑制

2015年01月16日 21:33

ロンドン午前の為替市場は落ち着いた展開。一部の通貨で東京タイムからのレンジを広げる通貨はあったが、スイス国立銀行による大幅な政策変更へのネガティブな反応はひとまず後退した。関連市場では、欧州株は前日終値近辺で推移したほか、米長期金利は1.7%前半と2013年以来の低水準ながら、横ばいとなった。

ドル円は、東京タイム終盤に116.84円をつけて以降は伸び悩み、116円半ばへ押し戻された。ただ、さらに下値を探る様子もなく、同水準でもち合った。ユーロ円は、135.95円までレンジ上限を広げたが、136円の大台回復を果たせなかったことで、135円前半まで下げた。その他、ポンド円は177円前半、豪ドル円は95円後半でもち合った。NZドル円が、91.52円から90円後半まで下げたことが若干目を引いたが、特段の手掛かりは見当たらなかった。昨日の乱高下の後だけに、参加者が限られたことで値が飛びやすかったように感じられた。

一方で、ユーロドルは日通しのレンジ下限をわずかに拡大。クーレECB理事が「ECBの基本的なオプションは国債購入」、「効果的なQEのために、規模は大きくなるべき」と述べたことで、来週のECB理事会への思惑が高まった。ユーロドルは、序盤に1.1649ドルまで上昇後は1.1576ドルまで下げ、昨日安値1.1568ドルに迫った。スイスフラン(CHF)はある程度の値幅を伴いながらも、方向性の定まらない展開に。ドルCHFは0.86-0.088CHF、CHF円は133-135円で上下した。