ロンドン市場 午前概況 ユーロが下落、ネガティブな話題重なる

2015年03月04日 21:01

ロンドン午前はユーロが下落。さえない欧州各国のサービス業PMIが重しとなった。また、英国に拠点を置く決済会社による一部のユーロ建て金融商品の決済を禁止するECBの方針を不服として、英政府が2011年に欧州裁判所に提訴していた問題で、英政府が勝訴したとの話題など、ユーロに対するネガティブなイメージのニュースが複数重なった。
 
ユーロドルは、1.1150ドルに設定されていたオプションバリアを下回ると売りが加速。リアルマネーの売りが観測されたとの声が聞かれる中、1.1115ドルと2003年以来の水準を示した1月26日安値1.1098ドルに迫った。ユーロ円も132.93円と2月5日以来の安値をつけた。
 
本日発表された一連のサービス業PMIでは、スペイン・イタリアが1月から低下したほか、独とユーロ圏が速報値から下方修正された。ただ、独とユーロ圏は前月からは上昇しており、景況感の改善基調は失われていない。また、ユーロ圏1月小売売上高は4カ月連続で前月比プラスとなった。
 
ポンドも上値が重かった。市場予想や前月実績を下回る英サービス業PMIが重しとなり、ポンドドルは1.5326ドル、ポンド円は183.27円までポンド安。一方で、対欧州通貨での上昇が幅広い通貨に波及したため、オセアニア通貨は底堅く推移。豪ドル/ドルは0.7838ドル、豪ドル円は93.74円、NZドル/ドルは0.7591ドル、NZドル円は90.80円までそれぞれレンジ上限を広げた。NZドルに関しては、乳業大手のフォンテラが発表する乳製品価格の総合指数がもち直し基調であることも、引き続きサポートになった。
 
一方でドル円は、方向性の見定めづらい展開に。欧州通貨中心の相場展開となったことで、ドル円は119円半ばから後半で振幅した。