ロンドン市場 午前概況 ポンド堅調 ドル円は節目の120円に接近

2015年02月11日 20:46

ロンドンタイム午前はポンドの上昇が目立った。これといった材料はなかったものの、ユーロポンドが一時0.7392ポンドと、2008年1月以来のポンド高・ユーロ安水準まで下落したことが背景となった。ポンドドルは序盤の1.5233ドルから1.5300まで上昇。ポンド円は183.40円と、先月5日以来の高値をつけた。イングランド銀行(BOE)は明日、四半期インフレ報告を公表する。
 
ユーロドルは1.13ドル前半で振幅。対ポンドでのユーロ安が上値を抑制したが、日本時間翌1時30分頃から開催されるユーロ圏財務相会合や、ウクライナ問題を協議する4カ国の首脳会談を控えて手控え感が強かった。バルファキス・ギリシャ財務相は一部通信社に対し、短期間での債務返済は不可能であり、ヘアカットや債務再編が必要との見解を表明。また中国外務省高官が、中国がギリシャへ支援を申し出たとするギリシャ側の発言を否定するなど単発的な話題はあったが大きく材料視されていない。
 
この間、ドル円は119.91円まで上げ幅を拡大させた。上値の重い欧州株や、米長期金利の低下は見向きもされず、前日来の堅調な推移が続いている。ポンド円の上振れによる円安や、中国人民銀行が春節前の資金需要に対応するため、常設の融資ファシリティを全国区に拡大すると発表したことも下値をサポートした。ユーロ円も一時135.68円まで上振れている。
 
豪ドル/ドルは0.7731ドル、NZドル/ドルは0.7395ドル、ドル/加ドルは1.2640加ドルまで対ドルで下落。豪ドル円も92.66円まで下値を広げるなど資源国通貨が弱含み。加ドルは50ドルを割り込んだNY原油先物価格が嫌気されている。豪ドルにはアジアタイムで買われた動きの反動が入った。