ロンドン市場 午前概況 フロー主導で方向感乏しい NZドルは調整優勢

2014年04月02日 20:09

ロンドンタイム午前は今晩の米3月ADP全国雇用者数を皮切りに、明日の欧州中央銀行(ECB)理事会や週末の米雇用統計などの重要イベントを控えて各通貨の方向感はまばら。関連市場からも特段の動意は得られずドル円は103.80円近辺で膠着が続いていたが、104円の大台回復を前にした足踏み状態を嫌気して短期筋から利益確定の売りが持ち込まれて103.65円近辺まで売りに押された。一方、ユーロポンドや豪ドル/NZドルなど、クロスでのフローを背景に欧州通貨やオセアニア通貨は上下した。
 ユーロドルは朝方に前日高値を超えて1.3821ドルまで上振れたが1.3785ドルまで反落。ユーロ円も143.48円から143円割れへ失速した。ユーロポンドでユーロ高の巻き戻しが入り、対ドルや対円にも波及した格好。この日発表されたユーロ圏2月生産者物価指数は前月比で2カ月連続のマイナスとなり、前年比ベースでも-1.7%と市場予想の-1.6%より悪化した。明日のECB理事会では金融政策の現状維持が見込まれているが、総裁会見ではインフレに対する見通しやユーロの水準に言及があるとの警戒感が根強い。ポンドドルは対ユーロでポンドが買い戻されたことで1.6664ドルまで上昇。もっとも、英3月建設業PMIが市場予想を下回り次第に上値が重くなった。ポンド円も173.01円を高値に伸び悩んでいる。
 また、継続的な利上げが見込まれることで、他通貨をアウトパフォームしていたNZドルには売りが強まった。NZドル/ドルは前日に2011年8月以来の高値となる0.87ドル台を示現し、いったんの達成感も台頭したことで手仕舞いに押されている。一時0.8561ドルまで下値を広げて21日移動平均線近辺まで調整したほか、NZドル円は88.80円まで下値を拡大。一方で豪ドル/ドルは0.9255ドル、豪ドル円は96.08円まで対NZドルでの豪ドル高に支えられて高値を更新。豪ドル円は前日高値を上回る水準をつけた。