ロンドン市場 午前概況 ハト派寄りの議事録でポンド安、ユーロも軟化

2014年10月22日 20:07

ロンドン午前は、欧州通貨が売られた。目立ったのはポンド売りで、今月8-9日に行われた英金融政策委員会(MPC)の議事録公表にかけてポンド安が進み、公表後も流れは変わらなかった。議事録公表前の段階では、これまで二人だった利上げ主張が一人に減少するとの思惑からポンド売りに。票割れは7対2で前回と変わらなかったが、議事録は順調な英景気回復をやや懸念する内容で、発表後はポンド売りが加速した。鈍化している英インフレ率についても言及があった。ポンドドルは1.6012ドル、ポンド円は171.08円まで下げた。
 
ユーロドルは1.2681ドルまで下落。クーン欧州中央銀行(ECB)理事が購入資産の対象拡大の可能性を認めつつも、「ECBの追加緩和について語るのは時期尚早」で、「社債購入について具体的な提案はない」と述べたことで1.2740ドルまでユーロ買いが一時優勢となったが、週末に公表される欧州ストレステストの観測報道でユーロは下げに転じた。少なくとも6カ国11行の金融機関が失格になると伝えられた。ユーロ円も135.52円まで下げた。ただ、ECBはこの報道について憶測にすぎないとしている。
 
ドル円は106円後半でもみ合い。ユーロ円やポンド円の下げのほか、米長期債利回りの低下に圧迫され106.78円まで弱含んだが、下値は広がっていない。欧州株価指数は高安まちまちで推移し、方向感は限定的。
 
オセアニア通貨は小動き。豪ドル/ドルは0.87ドル後半、NZドル/ドルは0.79ドル後半、豪ドル円は93円後半から94円ちょうど前後、NZドル円は85円前半で推移し、東京タイムからのレンジを維持。豪消費者物価指数の結果を蒸し返すような動きはみられず。ドル/加ドルは1.1244加ドルまでドル買い・加ドル売りが優勢。この後、カナダ銀行(BOC)が政策金利と声明を発表する。声明でバイアスの変更は想定されておらず、政策金利の据え置き方針が維持される見通し