ロンドン市場 午前概況 ドル高に小幅な調整入るが円は弱い流れを引き継ぐ

2014年08月21日 19:53

ロンドンタイム午前はドル高に小幅な修正が入った。タカ派な内容と受け止められた前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録公表後、各通貨で進んだドルの上昇基調が一服。議事録では雇用・インフレの動向次第で、早期の利上げが可能になるとの見通しがあったが、市場の目線はすでにイエレンFRB議長の基調講演に向かっている。また、米市場で新規失業保険申請件数や中古住宅販売件数のほか、複数の経済指標が発表されることもあって短期的な調整が持ち込まれやすい地合いだったといえる。ただ、ドル円の下押しは103.80円付近までと極めて限定的。時間外の米長期金利が局所的な調整を挟みながらも上昇基調を継続させていたこともサポート要因。欧州株が、FOMC議事録後の下げを取り戻して引けた前日の米国株の動きも引き継ぐ格好で反発したことで、円の弱い流れが続いていたことも下値を浅くした。対ドルの修正高と円安基調に後押しされ、NZドル円は87.05円、加ドル円は94.70円まで高値を更新した。
 
ユーロドルは1.3278ドルまで反発。独や仏の8月PMIの落ち込みが限定的となったことも好感されている。ユーロ圏全体では冴えない結果となったが、地政学的リスクの高まりで企業のセンチメントが極端に冷え込んでいるとの警戒感が強かったことで、一定の安心感から買い戻された面もある。ユーロ円は137.85円と4日以来の高値を示現した。ポンドは英7月小売売上高の伸びが予想より鈍かったことで失速。ポンド円は172.40円、ポンドドルは1.66ドル手前まで買いを先行させていたが押し戻された。NZドル/ドルは0.8387ドル、ドル/加ドルは1.0965加ドルまで対ドルで反発。豪ドル/ドルも0.92ドル後半まで水準を回復させるなど底堅かった。