ロンドン市場 午前概況 ドル高に修正 FRBの雇用指標発表も控え

2014年10月06日 21:00

 

 

ロンドンタイム午前では、米雇用統計を受けて一段高となったドルが調整の売りに押される展開。雇用統計では就業者数の予想比上振れや過去2カ月分の上方修正、失業率の大幅な低下がドル高につながった。一方で賃金の伸びは抑制された状態が続き、労働参加率も低下するなど、全体的にみれば利上げ開始時期を前倒しさせるほどの内容ではないとの見方もある。本日はFRBが新たな労働関連指標となる「労働市場情勢指数(LMCI)」を発表する見通し。同データは19の指標をもとに構成されるため、雇用者数や失業率の改善だけで、結果が単純に強含みで推移していく保証はない。ある程度の警戒感もあるなかで、ドルの持ち高調整が入る格好となった。
 
ドル円は109.31円までじり安。米中長期債利回りの上昇が抑えられていることも上値の重しとなった。先週、年初来安値を更新したユーロドルは1.2558ドル、豪ドル/ドルは0.8737ドルまで買い戻されて今日の高値を塗り替えた。NZドル/ドルは0.7794ドル、ドル/加ドルは1.1219加ドルまで対ドルで強含み。ポンドドルも対ユーロでのポンド売りで1.5944ドルまで下押しを先行させたが、1.5991ドルまで反発した。
 
クロス円はまちまち。ユーロ円は序盤に先週末安値を割り込んで137.07円まで売られた後、ユーロドルの動向にもサポートされて下げ渋った。ポンドドルは174.58円まで対ドルにつれ安。豪ドル円は95.56円まで買われて底堅さを維持したが、NZドル円は85.30円前後まで持ち直した後に失速。1日に開催された経済財政諮問会議の議事録が公表され、麻生財務相から「ドル円、リーマンショック前の水準に戻っただけ」、「円が特別に弱いということはできない」などの見解があったことが明らかになった。菅官房長官からは「これだけの円安でも輸出がほとんど動いていないことが大きな問題」などの発言もあったが、マーケットはほとんど反応していない。
 
 
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