ロンドン市場 午前概況 ドル売り先行も続かず ユーロは大台割れへ反落

2014年10月07日 19:34

ロンドン午前はドルが「いって来い」の動き。序盤はドル売りが強まったが、下値は浅く持ち直した。米連邦準備理事会(FRB)が昨日発表した、労働市場情勢指数(LMCI)の最近のトレンドが弱かったことも尾を引き、ポジション調整が先行した。米長期金利の低下や欧州株の下落が上値を抑え、ドル円は108.39円までじり安で推移したが、一段安を回避して108.70円前後まで持ち直している。
 
黒田日銀総裁の会見は手掛かりになっていない。総裁は「上下双方のリスクを点検して必要なら調整を行う」との姿勢を繰り返した。ただ議事要旨と同様に、予想物価上昇率は全体として上昇していると発言。来年度中心の時期に物価目標2%を達成する状況なら、政策を調整する必要はないとの見解を示しており、当面の追加緩和実施はシナリオにないとの印象を受けた。為替については水準に関する言及は避けつつも、「これまでの円安はある意味で自然な動き」と従来通りの見方を示した。
 
ユーロドルは1.2660ドル付近まで戻りを試したが、ドル安が一巡すると1.2590ドルまで反落。独8月鉱工業生産は-4.0%と、市場予想の-1.5%を大きく下回って2009年1月以来の落ち込みを記録。昨日の製造業受注と同様に、さえない結果だったことも重しだった。ポンドドルは1.6117ドルまで上値を伸ばしたものの1.6050ドル付近へ押し戻された。英8月鉱工業生産や同製造業生産は、前月比ベースでともに市場予想と一致。ユーロ円は136.80円、ポンド円は174.34円まで日通しの安値を塗り替えた。
 
豪ドル/ドルは一時0.8811ドルまで上昇。豪ドル円も95.50円近辺まで買い戻されるなど底堅い推移。豪準備銀行(RBA)の声明発表直後は売りが優勢だったが下値は限られた。NZドル/ドルは0.7866ドルまで上振れたが伸び悩み。NZドル円は85円前半から84.88円まで反落した。
 
 
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