ロンドン市場 午前概況 ドル円急上昇、ECBの量的緩和への思惑で

2014年12月11日 21:07

ロンドン午前の為替市場はドル円が上昇。取引が薄い中でまとまった買いが入ったようで、ドル円は118.88円まで急上昇した。また、ECBの長期リファイナンスオペ(TLTRO)が低調にとどまるとの見方が、ECBの量的緩和への思惑を高めたことも、ドル円を押し上げた。第2回条件付き長期リファイナンスオペ(TLTRO)は、1300億ユーロと市場予想に一致。しかし、9月のTLTROの供給額826億ユーロとあわせて、目標の4000億ユーロにはとどかなかった。
 
ドル円の上昇につれて、為替市場全体がドル高地合いとなり、ユーロドルは1.2414ドルまで下落した。ただ、思惑から売りが先行していたこともあって、TLTROの結果公表後は下げ渋った。その他の通貨では、ポンドドルは1.5653ドル、NZドル/ドルは0.7779ドル、ドル/加ドルは1.1497加ドルまでそれぞれドル高・他通貨安に振れた。
 
豪ドル/ドルも軟調。ドル高の流れに押されたほか、対ユーロでも売りが強まり、豪ドル/ドルは0.8237ドルまでレンジ下限を広げた。11月の就業者数の上ぶれを受けた反発の勢いは続かず、来年の利下げ期待に上値を抑えられる格好となった。金融政策が維持されたスイスフラン(CHF)はまちまち。ユーロに対しては、CHFの上限1.20CHF維持で上昇したが、対ドルではドル買い地合いに押された。ユーロCHFは1.2012CHFまでCHF高となった一方で、ドルCHFは0.9679CHFまでCHFが下げた。
 
クロス円もまちまち。ドル円と他通貨の動向に挟まれて明確な方向性は定まらなかった。ユーロ円は147円後半へ下値を切り上げたが、豪ドル円は98円付近で上値が重くなった。
 
 
 
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