ロンドン市場 午前概況 ドル円は伸び悩む、欧州通貨は指標にらんで推移

2014年05月22日 21:02

ロンドン午前、ドル円は米長期金利の頭打ちをながめ伸び悩んだ。米10年債利回りは一時2.566%まで上昇したものの、2.53%付近まで水準を下げた。タイ軍が政府を掌握とクーデターのニュースが伝わって、アジアの不透明感を嫌気しリスク回避傾向が強まり、101.50円付近まで円買い戻しが強まる場面もあった。ただ、レンジを下方へ大きく広げるには至らず、中古住宅販売件数ほか米指標待ちの状態となった。
 ユーロは欧州の各PMIの強弱を受けて上下。仏PMIは製造業、サービス業ともに市場予想を下回り、景気判断の分岐点50も下回った。続く独PMI速報値は製造業が市場予想を下回った一方、サービス業は市場予想を上回った。ユーロドルは瞬間的に1.3652ドルまで下げて本日安値を塗り替えたが、その後は1.3670ドル台へ切り返した。独サービス業PMIは2011年6月以来の高水準を記録している。ユーロ圏PMIはサービス業が強く、製造業は市場予想を下回ったが反応は限定的だった。ユーロ円は139円を挟んで推移した。
 ユーロ売りが後退し、対ユーロで底堅かった資源国通貨は対ドルや対円でも失速。豪ドル/ドルは中国で反政府勢力の活動が活発化していることなども一因となり0.92ドル後半から0.9240ドル付近へ、豪ドル円も94円前半から93.80円付近まで下押し。NZドル/ドルも0.8560ドル付近、NZドル円は87円前後で上値が重かった。
 ポンドドルは、値動きは小幅だったが英GDP改定値の発表を控え、思惑まじりで買われ1.6918ドルまで強含んだ。しかし英GDP改定値は速報値から変わらず。ポンドドルは1.6862ドルまで失速し本日安値を更新。ポンド円も171円後半から171円前半へ反落した。