ロンドン市場 午前概況 ドル全面安 中東懸念で円買いも入る

2014年09月23日 19:56

ロンドン午前はドルが下落。中東情勢への懸念を背景にリスク回避の流れから円買いも入った。イスラエル軍が国境付近でシリア軍機を撃墜したとの報道が嫌気され、欧州株式市場では主要な株価指数が総じて1%を超える下げを示現。ダウ先物やCME225先物も軟調に推移した。米長期金利は一時2.53%台まで低下。独10年債利回りは1%の大台を割り込んだ。米連邦公開市場委員会(FOMC)後も続いていた円安に対する巻き戻しも合わさり、ドル円は108.25円まで下値を拡大。ユーロ円は139.27円、ポンド円は176.65円、加ドル円は98.19円まで下落。豪ドル円は96.20円、NZドル円は87.96円まで反落して安値を塗り替えるなど、中国PMIを好感した楽観的なムードは後退した。
 
ユーロドルは序盤から買いが継続。対ポンドでユーロ買いフローが強まると、その後のドル安地合いのなかで1.2896ドルまで上値を拡大させた。この日発表された域内の9月PMIは全体的にはまちまち。ユーロ圏総合PMIは9カ月ぶり、独製造業部門は昨年6月以来の低水準へ鈍化するなど、弱い内容もあったが反応は限定的だった。昨日、ダドリーNY連銀総裁が「ドルの大幅な上昇は成長に影響する」と語ったことで、本日予定されている複数の米金融当局者の講演には一定の警戒がある。ドルの持ち高調整が進んだ印象も受けた。ポンドドルは対ユーロでのポンド安や、ポンド円の急落を受けて1.6303ドルまで下押したが、ドル売りが強まると1.6400ドルまで反発して高値を更新するやや荒い値動き。実需や投機筋の買いが入ったとの声もあった。豪ドル/ドルは下押しを先行させた後、0.8927ドルまで反発。NZドル/ドルは0.8147ドル、ドル/加ドルは1.0989加ドルまで対ドルで強含むなどドルが軟調。クロス円も対ドルの上昇に支えられて持ち直しに転じた。ユーロ円は急落前の水準付近まで切り返したほか、ポンド円は安値から1円以上の反発を示現した。
 
 
XEMarkets 口座開設