ロンドン市場 午前概況 デフレ通貨ユーロの地盤沈下続く

2014年09月30日 19:57

ロンドン午前はユーロ安が全面安。ユーロドルは1.2590ドルまで下げ、2012年9月以来の安値を更新。ユーロ円は138.03円まで下落。今月11日以来の安値をつけた。ポンドや資源国通貨に対してもユーロは下落している。月末・四半期末だが、時期的な売買見送りムードとは無縁だった。
 
本日発表されたユーロ圏9月消費者物価指数(HICP)・速報値は鈍化傾向が続き、コアの伸びは前年比+0.7%となった。市場予想は同+0.9%だった。一時期の円のようにデフレ通貨が上昇するという経験則に沿った展開となっているうえ、欧州中央銀行(ECB)がマイナス金利政策と相性の悪い国債を対象とした量的緩和(QE)に踏み切る可能性が根強く意識されている。米金融政策が正常化を見据えてシフトしていくとの観測もユーロドルを依然として圧迫。
 
ポンドドルは1.6287ドルまで強含んだ後、ユーロドルにつれて1.6192ドルまで下げた。4-6月期の英GDP確報値は前期比が上方修正されたが、ポンド相場への影響は限定的。英ネーションワイド住宅価格は前月比で2012年12月以来のマイナスとなった。英住宅価格の過熱感が後退しつつある。
 
ドル円は109.71円まで強含み、昨日高値の109.75円に接近。ユーロドルを中心としたドル高が波及した。米長期債利回りの上昇も支援要因。節目の110円を視野に入れた展開が続いている。
 
ドル/加ドルは1.1174加ドルまでドル高・加ドル安推移。東京タイムにドル安に振れた豪ドル/ドルやNZドル/ドルは伸び悩み。豪ドル/ドルは0.87ドル前半、NZドル/ドルは0.77ドル半ばまで押し戻された。
 
ユーロやドルを中心に値動きが展開するなかで、クロス円の方向感は限定的。ポンド円は178.11円まで上振れた後、177円半ばへ失速。加ドル円は98.24円を高値に伸び悩んでいる。豪ドル円は95円後半の本日の高値圏でもみ合い。
 
 
 
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