ロンドン市場 午前概況 インフレ鈍化で欧州通貨は軟調、ドル円は底堅い

2015年01月13日 21:41

ロンドン午前はポンドが下落。英国のインフレ鈍化を受け、イングランド銀行による利上げ観測がさらに後退したことが背景。ポンドドルは1.5078ドル、ポンド円は178.49円までそれぞれレンジ下限を広げた。ポンド円は、東京タイムにつけた180.09円から1円60銭下落した。ただ、英長期金利の低下が限られたことから、売り一巡後はポンドは小幅に買い戻された。
 
英12月消費者物価指数は、原油価格の下落などで前年比+0.5%と11月の+1.0%から伸びが低下し、15年ぶりの低水準となった。同コアは+1.3%と、こちらは11月の+1.2%からわずかに上昇した。とはいえ、インフレ率がイングランド銀行の目標水準から1%以上離れたため、カーニー総裁はオズボーン財務相に書簡を送ることになる。
 
ユーロもさえない展開。早朝には、対ポンドでの買い戻しを受け1.1850ドル付近までもち直したが、買いの勢いは続かず。欧州中央銀行(ECB)による追加刺激策への思惑がくすぶる中で、1.1786ドルまでレンジ下限を広げた。足もと、ロンドンタイム前半にユーロ売りが強まる局面が多いように見受けられる。
 
他通貨もドルに対して軟調。ドル/スイスフラン(CHF)は1.0189CHF、NZドル/ドルは0.7734ドル、ドル/加ドルは1.1994加ドルまでドル高推移。加ドルは、原油の供給過剰状態の解消が見通せない中で、上値の重い推移が続いている。
 
ドル円は底堅く推移。リスク回避的な流れが意識される場面もあったが、他通貨でのドル買い戻しを受けて、ドル円は118.60円付近までもち直した。一方で、クロス円の上値は重かった。ユーロ円は139円後半、CHF円は116円半ば、豪ドル円は96円半ば、NZドル円は91円後半、加ドル円は99円付近へ押し戻された。