ロンドン市場 午前概況 やや円買い、株安・米長期債利回りが低下

2015年02月09日 20:34

ロンドンタイム午前の為替相場は小動きも、先週末に強い雇用統計を受けたドル高・円安に対しての調整の動きがやや優勢となった。ドル円は118.50円までレンジ下限を拡大。欧州主要株価指数が軒並み売りが先行し続落したことも嫌気された。ツィプラス・ギリシャ首相が同国への国際金融支援の条件となっている複数の緊縮措置を撤回する計画を公表し、ギリシャの資金繰りが行き詰まるとの懸念が広がっている。時間外取引での米10年債利回りが1.9%割れ水準まで低下基調を強めたことも、ドル円の重しとなった。ポンド円は180.22円、スイスフラン円は127.94円、加ドル円は94.74円まで弱含み、ユーロ円は134.98円を頭に134.33円まで押し戻された。また、豪ドル円は92円半ばで上値が重くなった一方で、NZドル円は88.00円まで強含んだ。
 
主要通貨は対ドルで買い戻しが散見し、ユーロドルは1.1359ドルまで高値を更新した。先週の独鉱工業生産・製造業受注に続き、本日の独12月貿易収支・経常収支はともに黒字額が市場予想を上回る好調な結果となったが、相変わらず市場反応は薄い。ユーロポンドでユーロ買い・ポンド売りが進んだ動きが重しとなり、ポンドドルは1.5206ドルまでじり安。資源国通貨は底堅い動きで、豪ドル/ドルは0.7812ドル、NZドル/ドルは0.7420ドル、ドル/加ドルは1.2501加ドルまでドル売り・資源国通貨の買い戻しが進んだ。
 
明日まで開かれるG20財務相・中央銀行総裁会議の「原油安が世界の成長押上げへ」、「金融政策は引き続き緩和的である必要」、「メンバーは従来の為替に関する公約を維持」などの声明草案が伝わったが、市場の反応は見られなかった。