ロンドン市場 午前、ポンド売りが優勢、経済指標の悪化が影響
ロンドンタイム午前、為替相場はポンド売りが優勢。市場の注目が明日のバーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演に向くなかで、経済指標などの材料に不足し本日は動きにくさがうかがえたが、唯一の材料ともいえる英5月鉱工業生産ならびに同製造業生産、さらに同貿易収支と一連の英国経済指標が予想比で悪化したことからポンド売りが進むこととなった。ポンドについては、先週開催されたイングランド銀行(BOE)金融政策委員会(MPC)の声明文においてフォワードガイダンスが示唆されるなどハト派的な内容が示されていたことから下落基調が鮮明となっていたが、本日の経済指標の弱さはこうした流れに拍車を掛けることとなったといってよさそうだ。そのほかの主要通貨については、対ポンドで強含む一方で、ポンドドルの下落を重しにドルストレートは伸び悩む場面がみられた。
ポンドは売りが優勢に。前述した通り、市場予想を下回る英経済指標の結果が重しとなりポンドは下げ幅を広げる展開で、ポンドドルは1.4840ドル、ポンド円は150.27円まで下落。また、ユーロポンドも0.8671ポンドまでユーロ買い・ポンド売りが進み、3月中旬以来のユーロ高・ポンド安水準を示現した。
そのほかのドルストレートについても上値の重さが目立つ格好に。対ポンドでの上昇は支えとなったものの、ユーロドルは1.2899ドルを示現後は1.2860ドル水準まで下押し、資源国通貨は、豪ドル/ドルは0.9199ドル、NZドル/ドルは0.7879ドルまで上昇後は伸び悩むかたちとなった。
ドル円・クロス円についても伸び悩むと、ドル円は101.30円を本日高値に101.20円前後での小動きに。クロス円は、ユーロ円が130.55円まで上昇後は130円前半での狭いレンジのなかで上下に振れる展開となった。資源国通貨では、豪ドル円は93.00円まで上昇し6月11日以来の水準まで戻した後は92円後半での動きに。またNZドル円も79.72円まで買い進まれた後は伸び悩んだ。ドル円に関しては、どちらかと言えば、クロス円の動きに左右された面が強かったようだ。