ロンドン市場 ドル円は100円の大台割れ、スペイン格下げの噂も
ロンドンタイム午前、為替相場は円高・ドル安基調に。欧州タイムにはこれといって目立った材料もなく、NYタイムに米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録ならびにバーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演を控え市場の注目が集まるなかではあったが、東京タイム終盤の流れを引き継ぐ格好で、円高・ドル安基調が継続し、ドル円は5日以来の100円の大台を割り込んだほか、クロス円も全面安の展開となった。一方、ドルストレートに関してはドル円の下落が支えとなり、全般的に底堅く推移。勢い自体は限定的ながら上値を試す場面も見られた。そのほかの材料としては、昨日のイタリア格下げに続きスペインも同様に格付けが引き下げられるとの噂が市場に広がったことから、ユーロは円を除く対主要通貨で上値を試していたが重しとして意識された。
ドル円・クロス円は下落。東京タイムの流れを引き継ぐ格好で、ドル円は厚めの買いオーダーが控えていた100円の大台をあっさり下抜けストップロスの売りを巻き込むと99.78円まで下落した。クロス円に関してはドルストレートの底堅さが下支えとなったものの、ドル円の下落につれて下値を模索し、ユーロ円は128.02円、ポンド円は148.78円、豪ドル円は92.04円、NZドル円は78.44円、加ドル円は94.98円まで売り込まれ、全面安の展開となった。
ドルストレートに関しては、ドル売り主導の展開から底堅さを示すと、ユーロドルは1.2837ドル、ポンドドルは1.4923ドルまで上昇。そのほか、豪ドル/ドルは0.9235ドル、NZドル/ドルは0.7885ドルまで買い進まれるなど資源国通貨も堅調となった。もっとも、スペインの格付け引き下げの噂が報じられると、ユーロドルが伸び悩む格好となり、投資家のリスク許容度がやや低下したこともあって他のドルストレートについても上値を抑えられた。