【視点】 米雇用ぶれたとしても堅調な全体感は損なわなず

2014年04月03日 20:09

SMBC日興証券 金融市場調査部 シニアマーケットエコノミスト 嶋津洋樹氏
 
米雇用統計、イースター要因でぶれるリスクも堅調な全体感を損う材料にならず
 
 ECBについては政策変更を予想していない。ネガティブな影響をもたらしそうなインフレ指標以外の数値には、堅調さがうかがわれる。また、インフレについてもユーロドルが1.4ドル水準まで上昇して、為替経由で警戒レベルまで物価に下押し圧力がかからなければ、ECBが行動する要因にはならない。
 週末の米雇用統計では、ファンダメンタルズからすれば20万人ほどの雇用増が見込める。ただ、前年と月が異なったイースター休暇の影響で季節調整がうまくいかない可能性があり、数字の振れにつながるリスクはある。しかし米雇用統計の思わぬ振れがあったとしても、リスク選好の状況が続くといった全体感を後退させるような材料にはなりえないとみている。