【見通し】(東京市場 為替)ドル円は底堅いか、資源国通貨は中国指標を注視

2014年12月01日 08:00

先週末はドル高。日本やユーロ圏の物価上昇が鈍いほか、原油価格の下落がドルの上昇を促した。ドル円は米長期金利の低下圧力を横目に118.78円まで上値を伸ばし、20日につけた年初来高値118.98円に迫った。ユーロドルは、1.25ドル前半までの反発を挟みながら1.2426ドルまで下落した。そのほかでは、加ドルが続落。OPEC(石油輸出国機構)の減産見送りの影響からNY原油先物が66ドル付近まで下げたことが上値を重くした。ドル/加ドルは1.1444加ドル、加ドル円は103.58円まで加ドル安が進んだ。
 
原油価格の下落により石油関連通貨が弱いことから、相対的にドル高が進みやすいため、目先、ドル円は底堅い展開が続きそうだ。本邦のインフレ低下による日銀への政策期待が一部にある中で、ドル円は年初来高値超えを試す場面があってもおかしくはない。大台を突破すれば、オプションバリアが観測される119.50円付近が次の節目となる。
 
そのほか、資源国通貨の動向にも注意したい。本日は中国をはじめとして主要国の製造業PMIが発表される。結果が世界経済に対する見通しに影響を与えるかどうかが着目される。東京タイムでは中国のPMIが重視されるが、中国経済の弱さが浮き彫りとなれば、原油下落により下押し圧力が増している資源国通貨の調整色が、さらに強まる可能性がある。