【見通し】(東京市場 為替) FRB議長の証言内容を確認、月末ムードへ

2015年02月25日 08:00

昨日の海外市場で、ドル円は119円後半まで上昇した後、118円後半へと押し戻された。イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の証言に向け、思惑主導でドル高に振れた後、証言内容を確認するとドル売りが入った。イエレンFRB議長は利上げ開始に向けた道筋を示したものの、ガイダンスや政策金利の変更に関しては柔軟なスタンスを維持した。利上げ開始に前向きな印象は従来通り限定的。ユーロドルは1.12ドル後半から1.13ドル半ばで上下し、方向感は乏しかった。豪ドルや加ドルは底堅い。ポロズ・カナダ銀行(BOC)総裁は追加利下げに消極的だった。
 
本日の東京市場で円相場の動意は限定的か。イエレンFRB議長の証言から得られた新たな手がかりは乏しく、停滞するドル円に流れを与えるきっかけにはならなかった。約15年ぶりの高値圏で推移する日経平均株価に追随してドル円が上値を伸ばしていくようなイメージはできないため、月末ムードに移行するのではないか。短期筋は基本的に模様眺めだろう。動きがあるとすれば月末絡みのフローか。
 
本日は中国2月HSBC製造業PMI・速報値が発表される。本指数は2カ月連続で景気判断の分岐点である50を下回っており、製造業の景況感は今回もさえないとの見方が多い。オセアニア通貨の手がかりとなりそうだ。場合によっては、豪追加利下げの口実となる。