【見通し】(東京市場 為替) ECB控え小動き予想も思惑先行の展開に留意

2014年12月04日 08:00

NYタイムはドル高が進んだ。ドル円は119.87円まで上昇し、2007年以来の高値を更新。120円の大台を視野に捉えている。ユーロドルは1.2301ドルまで年初来安値を更新。欧州PMIの鈍化傾向もユーロの重しとなった。ユーロ円は147.04円まで弱含んだが、円売りが支えとなり下値は限定的だった。
 
原油の低下傾向によるインフレ抑制が、低インフレに悩む日・欧の金融緩和継続の観測を強めている。今夜のECB理事会でも、金融政策の変更こそ見送られるとの見方が強いが、ドラギECB総裁が緩和実施へ向けた強い意志を示す可能性がある。欧州のさえない景況もこの流れを支援しそう。そのため、今夜にも何らかの緩和措置が取られるとの思惑で仕掛けた短期筋のユーロ売りが、政策据え置きでいったん巻き戻された後、ドラギ発言で再び売られるなどの荒っぽい展開も想定できる。東京タイムは基本的にイベントを控えた小動きを予想するが、仕掛け的な売り買いが先行することも考えられる。そのほか、豪10月小売売上高(予想 前月比+0.1%、前回+1.2%)、豪10月貿易収支(予想 18.00億豪ドルの赤字、前回 22.61億豪ドルの赤字)の発表を受けた豪ドルの動きが、クロス円を経由して、円相場の動意につながることにも注意したい。