【見通し】(東京市場 為替) 米GDP控えドル底堅い CPIで思惑台頭も

2015年01月30日 08:00

NYタイムではドルが上昇。景気や労働市場の情勢に自信を示した米FOMC後の流れが引き継がれた。米株価の反発や、15年ぶりの低水準となった新規失業保険申請件数の結果も底堅さに寄与し、ドル円は118.50円までレンジ上限を拡大。ユーロドルは1.1368ドルまで買いを先行させたが、ドル高に押されて失速。原油安も重しとなって、ドル/加ドルは2009年4月以来の加ドル安となる1.2677加ドルをつけるなど、資源国通貨の弱さも目立った。
 
NYタイムに米10-12月期国内総生産(GDP)などの発表を控えるなか、ドル円は直近のレンジを大きく離れることのない推移を続けるか。米GDPは前期の反動で伸びが鈍化しそうだが、同個人消費は約4年ぶりの水準まで拡大することが見込まれている。米景気の底堅さが確認できそうなことへの期待や、反発の予想される本邦株式動向などを支えにドル円の下値は限られそうだ。
 
東京タイムでは12月全国消費者物価指数が発表される。コアベースでは前年比+2.6%と、前月から低下する公算。日銀が試算する消費増税の影響分の2%を差し引けば、物価の伸びは0.6%程度と乏しいものになりそう。質的・量的緩和を掲げて目指す2%の物価目標には遠く及ばない。エネルギー価格の下落が予想以上のインフレ押し下げ要因となっていれば、金融政策面での思惑を左右するイベントとなる可能性も想定しておきたい。