【見通し】(東京市場 為替) 材料難、来週FRB議長の議会証言控え様子見か

2015年02月20日 08:00

NYタイムは各通貨が小幅なレンジで振幅。ギリシャが申請した債務延長の行方は、20日のユーロ圏財務相会合に委ねられた。欧州委員会はギリシャの要請を「明るい兆候」と前向きに捉えているが、独財務省は抜本的な解決にならないと提案を拒否。結果を見極めたいとの思いから取引は手控えられがちだった。ユーロドルは1.14ドル付近、ユーロ円は135円半ばを戻り高値に安値圏へ押し戻された。ドル円は米新規失業保険申請件数の減少を受けて119.18円まで買われた後は伸び悩み。その後の米2月フィラデルフィア連銀製造業指数は+5.2と昨年2月以来の低水準を示現したのも嫌気された。
 
東京タイムでは主な経済指標や注目のイベントは予定されておらず、手がかりになりそうな材料は乏しい。また、昨日同様に中国や香港などアジアの多くの市場が旧正月の連休で休場となり、取引参加者も少ない。来週にイエレンFRB議長の半期に一度の金融政策および経済情勢に関する議会証言を控え、様子見ムードが強まる可能性が高い。米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録がハト派寄りと受け止められ、3月のFOMCで金利に関しての「辛抱強い」との文言の削除、6月に利上げとの市場の思惑はやや後退した。利上げ時期が6月から9月にずれ込むとの見方も強まりつつある。ただ、この会合は強い米雇用統計の発表前に開催されたものということもあり、来週のFRB議長の発言に一段と注目が集まっている。東京タイムでのドル円は118円半ばから119円前半での動きが見込まれる。
 
ギリシャ問題は引き続き警戒すべきか。ギリシャが申請した債務延長の行方は、本日のユーロ圏財務相会合で議論される。独財務省が受け入れに反対しているとの報道もあり、交渉は難航。お互いの立場もあり、2月末ぎりぎりまでもめる可能性もある。