【見通し】(東京市場 為替) 期待できる値動きは欧州勢の本格復帰後からか

2014年12月29日 08:00

先週末のNY市場はもみ合い。手掛かりとなりそうなイベントもなく、欧州市場の大半が休場や短縮取引だったこともあって値動きは閑散。ドル円は連日で最高値を塗り替えるダウ平均の動きを眺めて120.47円までじり高で推移したが、上値を追えずに引けた。ユーロドルは1.2168ドルまで売られて年初来安値1.2165ドルに接近、ユーロ円も146.52円まで弱含んだ。一方、ポンドドルは1.55ドル半ばでの小幅な上下にとどまり、ポンド円は187.46円までじり高で推移した。
 
実質的に新年度入りし海外勢が市場に戻ってくることが予想されるなか、昨年のように年末年始にかけて値動きが活発化し、「掉尾の一振」による株高・円安の加速を予想する向きは多い。ただ、本邦企業の多くは今年の業務を終えており、ぎりぎりのこの時期に手当を実施する実需もほぼいないだろう。米市場の流れを受けて本邦株価の底堅い推移が見込まれることがドル円やクロス円の下支えとなりそうだが、クリスマス休暇明けで本格的に市場に復帰してくる海外勢の動き出しまでは、単発的なフローをメインに方向性の決まりきらない動きに終始するか。ギリシャ議会で大統領選出のための最終投票が控えていることなど、目先のリスク要因となりそうなイベントもあり迂闊に手も出しにくい。