【見通し】(東京市場 為替) 方向感は鮮明だが追随にはためらう

2014年09月09日 08:05

昨日の海外市場では、ドルが全面高。欧州中央銀行(ECB)の追加利下げや信用緩和を背景にユーロ売り・ドル買いが継続したうえ、スコットランドの分離独立を問う住民投票が来週に迫るなかでポンド売り・ドル買いが止まらなかった。資源国通貨に対してもドルが上昇。ドル円は2008年10月以来となる106.09円まで上げた。米金融当局者らがハト派的な政策スタンスを転換しつつあるとの見方もドルを押し上げた。来週は米連邦公開市場委員会(FOMC)が予定されている。
 
本日の東京市場ではドル高の流れが維持されるとしても、ドル高トレンドの過熱感には警戒せざるを得ない。足元の流れの背景にはECBの追加緩和、スコットランドの住民投票、消費増税による日本経済の落ち込みのほか、来週のFOMCに対する思惑も混じっていると思われるが、どのテーマが主軸となってプライスを動かしているのか判断が難しい。流れは鮮明でも乗り降りのタイミングや、ポジションを保有し続ける期間に迷いが生じやすく、ボラティリティに振り回されかねない。特にユーロドルやポンドドルのボラティリティの高まりは急激で、ドル円も影響を受けざるを得ず、荒波があらわになってくる局面は想定しておくべきだ。安易なエントリーは控え、ポジション調整を優先するほうが賢明だろう。
 
 
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