【見通し】(東京市場 為替) 年末年始に向けた一段高の下地を形成できるか

2014年12月30日 08:14

NYタイムは、ギリシャ政局の不透明感からユーロ売りが進んだ。ギリシャ大統領選出のための第3回投票で十分な票が集まらず、大統領選出に至らなかった。ユーロドルは1.2143ドルまで年初来安値を更新。ロンドンタイムに円売りを主導していたユーロ円も、147.23円を高値に146.55円まで下落した。他通貨も対ドル・対円で下落が目立ち、ポンドドルは1.5508ドル、ポンド円は187.06円まで下落。ドル/スイスフランは0.9908CHFまでCHF安で推移。CHF円は122円割れへ下押した。ドル円は東京タイムの高値120.61円を抜けて上伸。対欧州通貨でのドル強含みも手掛かりに、120.74円まで本日高値を更新した。
 
ギリシャで大統領選出の投票が不発に終わり年明けの総選挙実施が決定的となったが、欧州主要国や米国の株式・債券相場のリスクオフ姿勢は限定的だったため、東京市場も大きな混乱は回避できそう。経済指標などの発表はないが、本日は本邦株式市場が大納会。やや水準的に難しさがあるとはいえ、エボラ関連の話題で下押したリバウンドも加わり、日経平均株価が今年も立会最終日にその年の高値を示現することができるか、ドル円が年末年始に向けた一段高の下地を形成できるかの見極め局面となりそう。金融機関の最終営業日にともなう実需絡みのフローには期待しづらいが、前日同様に外国関連投信の設定はいくつかあり、仲値に向けて多少の動意を促しそう。